筋委縮症

筋委縮症はどのような症状なのか?

鍼灸師が筋委縮症の治療にどのように関わっていくことが出来るのか?などをご紹介します!

筋委縮症とは?

筋委縮症とは四肢や躯幹の筋肉が脱力や委縮し運動機能が失われる症状の総称です。

原因が筋肉自体にあるもの(筋原性)と、筋肉を支配する神経にあるもの(神経原性)で分かれています。震えやこわばり、呼吸困難など様々な症状が起こります。

筋肉に問題のある筋委縮症

多発筋炎

皮膚筋炎

遠位型ミオパチ― など

 

神経に問題がある筋委縮症

筋萎縮性側索硬化症(ALS)

多系統萎縮症

椎間板ヘルニア など

筋ジストロフィー

時間経過と共に筋肉が徐々に壊れていき、進行性に筋力が衰える病気です。

運動機能のほか、心肺機能などの内臓機能にも症状が出る疾患です。

筋ジストロフィーは様々な型がありますが、最も頻度が高いものはデュシェンヌ型、ベッカー型です。これらは筋肉に関連した遺伝子の異常で起こります。

デュシェンヌ型をはじめとして、原因の遺伝子異常が同定されるようになってきています。

 

発症すると筋繊維の破壊が通常よりも活発に行われ、再生が追いつかなくなります。その結果、筋肉量の減少や筋肉に線維化が起こり硬くなります。

筋肉が硬くなり柔軟性が低下すると、運動機能の低下、関節拘縮が起こります。また、心臓や呼吸器などの内臓も筋肉でできており、それらに関連した問題も発生してきます。

筋萎縮性側索硬化症(ALS)

筋萎縮性側索硬化症とは、手足やのど、舌の筋肉や呼吸に必要な筋肉がやせて力がなくなっていく病気です。筋肉そのものに原因があるのではなく、筋肉に指令をだす神経(運動神経)が障害を受けます。

脳からの指令を筋肉にうまく伝達することができずに、力が弱くなり、筋肉が痩せていきます。しかし、他の身体の感覚や視力などは保たれることが普通です。

患者さんは人口10万人当たり約1~2.5人で、平成25年度の調査で全国には約9,200人の患者さんがいると言われています。また、男女比は男性に多く、女性の約1.2倍とされています。

 

いずれの年代の方もかかることがありますが、60~70歳代が最もかかりやすいとされています。

発症の原因はわかっていませんが、神経の老化と関わりがあると言われています。

多くの場合は遺伝性ありません、両親や祖父母などに同じ病気の方がいなければ遺伝の心配をする必要はありません。

多系統萎縮

多系統萎縮症とは、大脳、小脳、脳幹、脊髄といった脳のさまざまな部位が障害を受けることで発症する病気です。

αシヌクレインと呼ばれる異常構造物が脳内に蓄積することで病気が発症すると考えられていますが、根本的な治療法は確立されていません。

神経細胞が障害を受けると細胞は変性と呼ばれる変化を受け、最終的には神経細胞がなくなり脳が萎縮していきます。治療としては様々な症状への薬物療法や周囲の環境整備などが行われます。

 

自律神経障害に加えて、パーキンソン症状、小脳性運動失調の3系統の病変・症状が出現することが特徴です。小脳が障害されると、身体のバランスを取るのが難しくなり、千鳥足の様にふらふらとした歩き方になります。

自律神経障害では起立性低血圧や体温調節、排尿などに障害が現れます。

筋委縮症に対して鍼灸師ができること

筋委縮症は運動機能の低下や、呼吸機能の低下によりADLが著しく低下してしまいます。西洋医学では異常がみられない場合でも、東洋医学で改善できる症状も少なくはありません。

早期発見し、進行を遅らせ、症状を改善させるためにも早くからの対処が大切です。

また、運動器の症状には筋肉の柔軟性を取り戻すためのストレッチやリハビリも大切です。鍼灸、マッサージにも筋肉を柔らかくする効果はあり、リハビリと同時進行で行うと相乗効果も期待できます。

心身の緊張を和らげる方法

筋委縮症の治療の際に重要なのは如何にして心身の緊張を和らげるか、だと考えています。

鍼灸治療の場合は刺激によって筋肉へ流れる血液量を増加させることで、筋肉の過緊張で圧迫されていた神経への刺激が和らぎます。それにより患部に集中した発痛物質を流すことで、痛みを緩和させていきます。

また、痛みや、身体の動きにくさが続くと精神面でも不安定になることがあります。

 

ご本人だけでなくサポートしてくれるご家族の身体的、精神的な疲労にもつながる場合があり、総合的なケアにより少しでも症状やストレスが軽減できたらと思っています。

このページで出した筋委縮症の症状は、ほんの一部に過ぎませんので、その他お困りの症状がある際は遠慮なく当院へご相談ください。